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食後中性脂肪の危険性

2016年11月8日 更新

糖尿病やメタボリックシンドロームの患者さんでは、空腹時や食後に血液中の中性脂肪が上昇しやすいことが知られています。
2016年11月7日米国医師会内科学誌でオンライン公開されたデンマークの研究で、食後の中性脂肪の上昇が心筋梗塞や急性膵炎の発症リスクと関連していることが報告されました。約12万人のコペンハーゲン住民を7年間経過観察したところ、食後の中性脂肪(トリグリセライド)が89 mg/dL未満の人に比べ89ー176 mg/dLの人では心筋梗塞の発症が1.6倍、急性膵炎の発症も1.6倍、177−265 mg/dLではそれぞれ2.2倍と2.3倍、266−353 mg/dLでは3.2倍、2.9倍、354−442 mg/dLでは2.8倍、3.9倍、443 mg/dL以上では3.4倍、8.7倍であったとのことです。なお、実際の患者数は急性膵炎に比べ心筋梗塞が10倍近く多かったとのことです。

一般的に、空腹時に比べ食後には中性脂肪が上昇します。空腹時や食後の中性脂肪値は糖質の多い食事の摂取が続くと上昇し、特に糖尿病やメタボリックシンドロームの患者さんでは上昇しやすいことが知られています。したがって、糖質を過剰に摂取しないよう注意が必要です。2015年、厚生労働省はそれまでの日本人の食事摂取基準を改定し、一般成人の糖質(炭水化物)の摂取上限を総摂取カロリーの70%から65%へと下方修正し、これに合わせて脂質の摂取上限を25%から30%に上方修正しました。いわゆる健康食の概念が変わってきていますので、今後このサイトでも取り上げていきたいと思います。

論文(英語)
http://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2580722

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