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妊娠と甲状腺機能低下症
2017年3月13日 更新
米国甲状腺学会は「妊娠中および分娩後における甲状腺疾患の診断と治療に関するガイドライン」を改定し、その機関誌Thyroid2017年3月号に掲載しました。ここでは、甲状腺機能低下症に関する部分から抜粋してお知らせします。
妊娠希望者に関する推奨事項
- 生殖補助医療(体外受精、顕微受精、凍結融解胚移植)を受ける予定でTSH4〜10 mU/Lの場合: TSH2.5 mU/L未満となるようレボチロキシンを投与する。
- 上記でTSH2.5〜4の場合: 少量のレボチロキシン投与を考慮する。
- 治療中の甲状腺機能低下症で妊娠希望の場合: TSH正常下限〜2.5に維持する。
妊娠診断後の推奨事項
- 抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)または抗サイログロブリン(Tg)抗体陽性で甲状腺機能正常の場合: 妊娠診断後、妊娠中期終了まで毎月TSHを測定する。
-
妊娠中でTSH>2.5の場合、抗TPO抗体を測定する。
- レボチロキシンを投与するのは
- 抗TPO抗体陽性でTSH>4の場合
- 抗TPO抗体陰性でTSH>10の場合
- レボチロキシン投与を考慮するのは
- 抗TPO抗体陽性でTSH2.5〜4の場合
- 抗TPO抗体陰性でTSH4〜10の場合
- レボチロキシン投与が
勧められないのは - 抗TPO抗体陰性でTSH<4の場合
TSH正常下限〜2.5
論文(英語)
http://online.liebertpub.com/doi/pdfplus/10.1089/thy.2016.0457
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